歯垢は染め出し剤は安全なのでしょうか

    第一回では、歯垢は唾液に含まれるカルシウムやリンと結びつき、石灰化することにより歯石になり、歯石の表面がざらざらしているため歯垢が付きやすく、その歯垢が虫歯や歯周病をおこしやすくなるというメカニズムを記しました。

316SKTaeA2L[1]間接的に、歯石が虫歯や歯周病の原因を作っています。とはいえ、虫歯や歯周病の根源は歯垢です。歯垢が歯に付着しているのかを歯医者へ行かないでも簡単に調べることができます。
歯垢の染め出し剤が市販されているのです。

歯垢の染め出し剤は、数百円から市販されています。歯垢が付着した部分を、赤色104号や赤色105号の食用色素により赤く染め出されます。食用色素ですので、何度も使用しても人体には無害です。
無題[1]
使いやすいように、フレーバー(香り)と癖の無い味が加えてあります。歯垢の染め出し剤の望ましい性質は、色調が目立ち染色度が強い、自然に脱色する、味がよい、口の周りや衣服を汚さない、粘膜を刺激しない、発がん性が無いなどです。
※虫歯の正しい磨き方について

歯科医師や歯科衛生士などプロの方は歯垢を目で判断できるのでしょうが、一般の人は、歯垢と歯の色が似ているため、歯垢を目で判断することは難しいので、歯垢の染め出し剤を使って、歯垢がどれだけ歯に付着しているのかを観察することは価値のあることだと思われます。

hamigaki_woman[1]いつも通りに歯磨きをした後に、歯垢の染め出し剤を歯の全体に塗ります。


水で濯いだ後に、赤く染め出したところが歯垢のあるところです。歯垢は歯に付着しやすいものですし、歯磨きで付着した歯垢をすべて取り除くことも簡単ではありません。

歯と歯の間、歯と歯茎の間、奥歯など歯ブラシが届きにくく、歯ブラシが当たらないところに歯垢が付着したままで、取り除かれないことが多くあります。

したがって、歯磨きを正しく、モレの無いようにしていくことが歯垢ないしは歯石の予防となります。歯垢の染め出し剤を使って、自分自身の歯磨きがどこまで行き届いているのか、あるいはうまく歯磨きができていないところはどこかなどをチェックしていくことが大事です。
歯磨きは、ひとつの癖でもありますので、歯磨きができていない箇所はいつもできていないということが多いと思われます。磨き残しには注意したいものです。

歯垢は唾液中のカルシウム、リンなどと結合して石灰化して歯石となりますが、歯石になるのに2日ほど時間を要すると言われています。

したがって、歯磨きを正しく、しっかりおこない、歯石となるまでに歯垢を取り除くことが重要となるのです。  続き ⇒ 日本人が苦手なデンタルクリーニングについて

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