今回、歯石をテーマとする最終回となります。
歯石の予防や治療は、デンタルクリーニング、すなわち、PMTC(Professional mechanical tooth cleaning;歯面清掃、歯石除去)につきるというのが結論です。次いで、有効な歯石の予防法として歯磨きです。
デンタルクリーニングは、歯の定期検診とセットで行われることが多いです。3か月に一度の頻度でデンタルクリーニングへ通うと、2回に分けて行われるとすると、1回目は歯の定期検診、レントゲン(3か月に一度ではなく、半年や一年に一度など)、上の歯のデンタルクリーニングとなり、2回目は下の歯のデンタルクリーニングが行われるというようなケースが考えられます。
もちろん、一回で上の歯と下の歯、すべての歯のデンタルクリーニングをおこなうケースもあります。一度でやるのか、2回に分けるのかは、歯垢や歯石が歯などにこびりついた状態によります。
料金は、健康保険の適用で、2回合わせて3,000円程度をみておくのがよいでしょう。
繰り返しになりますが、歯垢や歯石は歯に付着しやすく、毎日歯磨きをしていても、付着するものは付着するという状態になるものです。
デンタルクリーニングの間隔の例えば3か月の間に歯垢や歯石がつかないように、少なからず抵抗を試みるという態度が大事だと思われます。
これも繰り返しになりますが、歯磨きは人それぞれ癖があります。歯磨きが行き届かなかったりする、よくない癖のことです。したがって、歯科医師や歯科衛生士の指導をしっかり聞いて、正しく実践していくことが重要です。
歯磨きの際は、歯ブラシによるブラッシングだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシも使いましょう。
歯ブラシによるブラッシングでは、歯垢を取り除くために、時間をかけて丁寧に磨きましょう。
歯ブラシの使い方は、歯科医師や歯科衛生士から教わったやり方を実践しましょう。
歯と歯の間の歯垢を取り除くためにデンタルフロスを使いましょう。歯ブラシやデンタルフロスだけでは歯垢を取り除けない場合、歯間ブラシも使ってみましょう。
義歯や金属の詰め物、ブリッジなどの形態によっては、歯間ブラシでないとうまく歯垢を取り除けないケースがあります。
さらに、歯磨きの際には、他にも、殺菌剤など薬用成分の入ったデンタルリンスによる口の洗浄やフッ素配合歯磨き剤の利用なども有効です。 歯磨きは毎食後に必ずしもやらなくても虫歯にはならないと言われています。
しかしながら、歯垢を取り除くためには、毎食後歯磨きをすることが望ましいと考えられます。歯石を予防・治療するためには、デンタルクリーニングへ通うとともに、歯磨きという当たり前のことを、当たり前にやるしかありません。